マイクロマウス2023(第44回全日本マイクロマウス大会)
今年も全日本マイクロマウス大会に参加してきました。参加者の皆様お疲れ様でした。運営スタッフの皆様ありがとうございました。
2023年は自分の病気以外のことで色々と負担が増え、開発に割ける時間の確保が難しかったのですが、第2位で終わった昨年のやり残しを片付けるために、少しずつですが努力してきました。ですが、
クラシックマウス競技 雪風8AS 第2位
と、今年も優勝出来ませんでした。無念……。
優勝者が大盤振る舞いで情報を公開して下さっていますが、参考までに私も走行パラメータを公開しておきます。ハードウェアスペックはエントリー表をご参照下さい。
第1走(探索走行)・成功(総探索時間:約1分40秒)
吸引なし
加速度 9.8 m/s/s
探索速度(直線&ターン) 0.65 m/s
既知区間直線速度 1.3 m/s
第2走(最短走行1回目、パラメータ3)・成功:0:02.850
吸引あり PWM:40%
加速度 18.0 m/s/s
直線最高速度 5.0 m/s
斜め直線最高速度 4.0 m/s
R90ターン速度 1.90 m/s
R150ターン速度 2.30 m/s
第3走(最短走行2回目、パラメータ5)・成功:0:02.629
吸引あり PWM:50%
加速度 22.0 m/s/s
直線最高速度 5.5 m/s
斜め直線最高速度 4.5 m/s
R90ターン速度 2.05 m/s
R150ターン速度 2.45 m/s
第4走(最短走行3回目、パラメータ7)・成功:0:02.505
吸引あり PWM:56%
加速度 26.0 m/s/s
直線最高速度 5.75 m/s
斜め直線最高速度 4.75 m/s
R90ターン速度 2.15 m/s
R150ターン速度 2.55 m/s
第5走(最短走行4回目、パラメータ9)・失敗:R
吸引あり PWM:62%
加速度 30.0 m/s/s
直線最高速度 6.0 m/s
斜め直線最高速度 5.0 m/s
R90ターン速度 2.25 m/s
R150ターン速度 2.65 m/s
です。各速度の説明は、去年の記事に書いてあります。
探索走行ではバッテリを余計に消費しないよう吸引は行ってませんが、去年よりも僅かに速くしてあります。
第2走が、去年の第2位を記録したものとぼぼ同一のパラメータで、第3走からは去年よりも速い設定です。
最後の走行は、自宅で調整してあったた8番でチャレンジすれば、2.4秒台には入っていたと思いますが、優勝者が2.1秒でしたので、一か八かで走らせたことのないパラメータにチャレンジしつつも、やはりダメでした。使ったことのないパラメータが難なく走ってしまうのは、K島さんの専売特許ですね。私には使えない技術でした。
動画で確認すると、(11,16)の右ターンを曲がらずに直進してしまい、その先(16,16)の90°で曲がっているので、壁切れ検出をミスったか、それともターンの入りでモータ出力が足りなかったか、または未チェックパラメータの使用により未知のバグが発現したか……。やはり、マイクロマウスは奥が深いです。
例年、大会前日にタイヤ交換してから試走会に参加していたのですが、今年は家での調整でほぼ問題なく走行していたので、そのまま試走会にて走行させたところ、何故か探索も安定しないということが判明。センサ調整を数回して探索はなんとか安定したものの、第二走行も自宅の迷路ほどの安定性が確認出来ず、とても焦る。
マウスパーティ参加後にホテルへ戻り、風呂につかりながら考えた結果、これまで通り新品のタイヤに交換することに決定。脱脂するためのアルコールは持ってきてなかったけど、備え付けのハンドソープでしっかり洗浄し、タオルで優しく拭き上げて装着。これのおかげで、大会本番では、探索走行や第二走行も確認済みパラメータを使用した4走目までは、しっかりと安定して走らせることが出来たようです。このとき交換を決断しておいて良かった…。
今回優勝した方も、当日の朝に、探索の問題が見つかって修正し、調整用迷路で確認走行をさせていました。この最後まで慢心せずに、走行の確実性を上げていこうという姿勢が、結果に繋がるんだと思います。
今大会の最後に優勝者の殿堂入り制度が発表されましたが、私は優勝したことがないので来年も優勝を目指すことは可能です。ですが、全日本大会でクラシックマウス競技に参戦するのは、これで最後にしたいと思います。
(ここから老害の昔語り)
1991年の大学生になって初めて参加したフレッシュマンクラスでステッパー2輪で2位になって以来、
2002年には、まだ少なかったDC2輪型を製作し、予選は海外勢に続く5位、決勝は第2走行でタイムアップ。
2004年にはDC6輪ステアマウスで予選1位となるものの、決勝ではDC2輪型に負けて2位。
その後、数年は同コンセプトで挑み続けるも、シンガポール勢のDC2輪型に負け続けて3~4位。
2008年からDC2輪型に戻るも、圧電ブロア吸引やディフューザー装備、マッ○ー人形の搭載など、速さよりもロマンや観客受けを狙った開発に重みをおいて順位は低迷(ただし、バンダイナムコ賞は頂けた)。
2012年あたりから全日本大会でも運営面に深く関わる様になり、計測装置や運営システムのソフトウェア開発など、こんなもの(機能)があったら良いな……と競技参加者&運営実務者目線で製作し、競技者と運営スタッフの2足の草鞋状態。
2018年にはこれまでのマイクロマウス競技がクラシックマウス競技と改名され、上位陣はマイクロマウス(ハーフサイズ)競技に移行することを促されたので、いずれ自分も完全移行しようと思いつつ、油田先生から優勝の賞状を頂くまでは足掻いてみることに。
2019年には7年振りの新型機を投入したりしましたが、開発時間も短かったため成績は振るわず、2年目の2020年が勝負だと思っていたら、世の中は新型コロナの蔓延で大会もリアル開催が難しい状況に。
実行委員会の皆様のご尽力により、2021年の2月にオンラインで大会が開催され、私も参戦しましたが、結果発表があった2月末頃は、このブログの過去の記事にあるように、心筋梗塞を患って集中治療室のベッドの上。
なんとか日常に復帰することは出来たものの、体調的にも健康だった頃の様な無理は出来ず、それでも最後に華を咲かせようと少しずつ頑張ることで、再び頂上付近までは到達しましたが……もうここまでのようです。
今大会で44回目となる全日本大会への総エントリー回数30回、入賞は19回。うち第2位:4回、第3位:3回、第4位:3回、第5位:1回、第6位:1回と、詰めの甘さを自覚しつつも、大会を盛り上げる一部にはなれたであろうと自負して、終わりたいと思います。
お世話になった皆様、ありがとうございました。
BGM:The Morning Grow(Y's)
あ、新しいハーフサイズマウスを製作してマイクロマウス競技に完全移行出来るまでは、次年度からも一部の地区大会のクラシックマウス競技には出場させて頂きます。基本、エンジョイ勢になりますけど。全日本大会は………どうしましょうかね?
それでは、皆様、これからもよろしくお願い致します。
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